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日本のビジネスパーソン1,000人を対象にシステム利用の調査を実施
IT活用の有無で個人の労働生産性意識に約2.6倍もの差が生まれる

~システムの利用により、労働生産性意識は大幅に向上~

ウイングアーク1st株式会社

 ウイングアーク1st株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:田中 潤)は、日本のビジネスパーソン1,000名を対象に、ITシステム活用状況や労働生産性に関する意識調査を実施し、調査結果をもとに「WingArc1st Data Empowerment Report 2019」としてIT活用と労働生産性の関係性をまとめました。

WingArc1st Data Empowerment Report 2019
http://www.wingarc.com/company/dataempowerment/dereport

WingArc1st Data Empowerment Report 2019

■背景
 少子高齢化、人口減少が進む日本において、労働生産性の向上は喫緊の課題とされています。しかしながら、公益財団法人日本生産性本部が公開している「労働生産性の国際比較 2018年版」によると、2017年の日本における時間当たりの労働生産性は、経済協力開発機構(OECD)加盟36カ国の中で20位であり、主要先進7カ国中では最下位となっています。このような中、総務省が発表した「平成30年版 情報通信白書」では、「人口減少時代のICTによる持続的成長」(ICT:Information and Communication Technologyの略称)が特集として取り上げられました。
 テクノロジーとデータの活用による生産性向上があらためて必要とされていることを受けて、ウイングアーク1stは、ビジネスパーソン個人を対象に、システムの利用状況と労働生産性に関する意識調査を実施しました。

■システムの利用と労働生産性意識
システムの利用の有無によって労働生産性に対する自己評価に約2.6倍の差が生まれる
職場のシステムを利用していると回答した人のうち、61.2%が「自分は労働生産性が高い」と回答しています。システムを利用していないと回答した人が「自分は労働生産性が高い」と回答した割合(23.7%)に比べて、約2.6倍という高い回答率となりました。
※「自分は労働生産性が高い」と回答した人の割合は、回答者全体では37.3%

システムの利用有無ごとの「自分は労働生産性が高い」という回答の割合

労働生産性に関する自己評価が高いシステムのトップ3はBI/ERP/名刺保存・整理の利用者
職場で何らかのシステムを利用している人は、利用していない人に比べて、「自分は労働生産性が高い」と感じる人の割合が高くなっています。その差が最も大きかったのは、BI(ビジネスインテリジェンス)、続いて、ERP(統合基幹系業務システム)、名刺保存・整理となっています。システムの利用の有無が、個人の労働生産性に対する意識に大きな影響を与えていることがわかります。

システムの利用有無ごとの「自分は労働生産性が高い」という回答の割合の比較と利用有と利用無との「自分は労働生産性が高い」という回答における差分

システム化や情報化によって1日約27分、1カ月で約9時間の短縮が期待される
「現在の1日の労働時間」と「システム化・情報化が進んだときの1日の労働時間」を比べると、全体的に「システム化・情報化が進んだときの労働時間」の方が労働時間が短くなる傾向にあります。9時間未満よりも少ない時間を回答した人の割合は、「1日の労働時間」では、57.8%であるのに対して、「システム化・情報化が進んだときの労働時間」では72.5%となっています。
また、回答者の労働時間をそれぞれ平均すると、「1日の労働時間」では平均9.11時間、「システム化・情報化が進んだときの労働時間」では平均8.67時間となり、分換算で約27分の時間短縮が図れると認識している結果となりました。

「1日の労働時間」と「システム化・情報化が進んだ時の労働時間」の回答の割合

AI・自動化システムの利用度は二極化、ただ、活用・実益という面では発展途上
AI・自動化システム、その周辺技術が急速に進歩しており、それらと連携して従来は考えられなかったほどの業務処理効率化に期待が寄せられています。しかし一方で、AI や自動化の技術は発展途上であり、これらの機能をいかに実益に結び付けていくかが、重要な課題となっていることが調査結果で明らかになりました。

システム利用の有無ごとの「自分は労働生産性が高い」という回答の割合の比較と利用有と利用無との「自分は労働生産性が高い」という回答における差分

労働生産性向上の最大の障害は業務の標準化・単純化・可視化・共有化ができていないこと
ビジネスパーソンが労働生産性を向上していくにあたり、何かしら障害を感じているか、また、何が障害となっているかを尋ねました。 結果として、全体の61.2%が労働生産性向上にあたって障害があると回答しました。その中で、最も多かった回答は「業務を標準化・単純化できていない」(40.7%)で、続いて「業務を可視化・共有できていない」(38.7%)、「勤め先で、システムの導入が進んでいない/消極的」(32.4%)が挙げられています。

労働生産性向上の障害になっているもの

また、実際に時間がかかる業務についても、全体の63.6%が「時間がかかっていると感じる業務が存在する」と回答しました。最も多く挙げられた回答は、「社内資料の情報管理」(41.2%)で、「社内資料の情報検索」(38.4%)、「ワークフロー(業務手続・処理手続)」(34.6%)が続きました。

時間がかかっていると感じる業務

時間がかかる業務として、回答の多かった「社内資料の情報管理」および「社内資料の情報検索」は、資料や情報が管理・検索しやすいように、標準化、可視化、共有化されていなければ時間を要する業務であり、<労働生産性向上の障害>として挙げられた「業務の標準化・可視化・共有化ができていない」ことと密接に関わっていると考えられます。

今回の調査では、システム利用の有無がビジネスパーソンの労働生産性向上に大きな影響を及ぼすことがわかりました。システムを効果的に利用することによって、コスト削減と業務効率化を推進することが可能となり、結果として労働時間短縮に繋がって、労働生産性が高まる、という構図が見えてきます。

一方で、システム導入が十分に行われておらず、加えて、労働生産性向上にあたり、「社内業務の標準化・可視化・共有化」がなされていないことが、大きな障害になっていることがわかりました。実際に時間がかかっている業務が社内資料や情報の管理・検索にあることから、社内情報整理を促すシステムを導入することによって、日本企業の労働生産性がさらに高まる可能性があることを示唆する調査結果となっています。

ウイングアーク1stでは、企業・ビジネスパーソンの課題に対し、社内外の情報を効率よく収集・管理・分析し、成長へのエネルギーに変えていく取り組み「データエンパワーメント/Data Empowerment」を提唱しています。Data Empowerment について詳細は、以下のサイトをご覧ください。
http://www.wingarc.com/company/dataempowerment.html

【調査概要】
調査手法:インターネット調査
実施期間:2018年8月31日~9月3日
調査対象者:全国の一般オフィスワーカー(男女20~69歳)
サンプル構成:1,000サンプル(性別/年代ごとの均等割り)
※実査依頼先:楽天インサイト株式会社

<お願い>本調査内容を転載・引用する場合、転載者・引用者の責任で行うとともに、ウイングアーク1stの調査結果である旨の明示をお願いします。

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