チャレンジする組織・社員のストーリー WingArc1stのカルチャー

リファラル採用が成功した鍵はビジョンへの共感

営業職未経験ながらエンタープライズ営業のグループマネージャーとして居壁拓麻の活躍の場があるのは、ビジネスデベロップメント室 室長の田﨑早瀬が声を掛けたことから始まる。採用から入社後のフォローまで、リファラル採用(社員紹介採用)が成功に至ったプロセスを紐解きます。
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▲田﨑早瀬(写真左)、居壁拓麻(写真右)

選考前から納得感を持てるリファラル採用のメリット

ウイングアーク1stでは、求職者の「Empower Data, Innovate the Business, Shape the Future. 情報に価値を、企業に変革を、社会に未来を。」というビジョンへの共感とカルチャーフィット(行動指針への適応性)を採用プロセスで大切にしており、このマッチングの精度が高いといわれるリファラル採用の強化を図っている。社員から会社の魅力や風土、社風を聞き、理解と共感がある上で選考プロセスに進むからこそ、このリファラル採用は、他の採用手法と比較して合格率が7倍と高く(弊社実績)、居壁はその1人である。

田﨑:ウイングアーク1stは企業理念が社内に浸透しており、私自身も共感しているからこそ、その魅力が語れると同時に、どのような人材を紹介すると相互にとって(よいのか)メリットがあるのか、という会社の基準にも納得感がありました。だからこそ居壁にとって活躍できる場所だという自信がありました。営業職が未経験であることは把握していましたが、ひたむきに努力する人柄を長年みてきたので、落ちる理由はないと思っていました。採用の過程では、私から人事に口添えすることもなく、また人事から何か聞かれることもありませんでしたが、事前にお互いに納得感があったからこそ、そういった調整は必要なかったのだと感じています。

当事者である居壁はリファラル採用そのものにどのようなメリットを感じたのだろうか。

居壁:選考を受ける立場としては、募集要項だけでは、会社そのものは見えてこないものです。ですから、関係性を築いている方から得る情報の価値は当然ながら大きいです。例えばホームページで社風について書かれていたとしても、それがどういうものか実感として沸きにくいものですが、田﨑から聞くと、実際に自分に合う社風かどうか、イメージしやすかったです。そういったプロセスがあったからこそ、入社後に感じたギャップもありませんでした。

田﨑から事前に聞いた話の中で、居壁に響いた言葉は「データで社会を変革する」というビジョンそのものにあったという。

田﨑:我々のビジョンに共感してくれたことは、選考プロセスにおいてカルチャーフィットを大切にしていることもあり、会社に紹介する上でもとても大きかったです。

居壁:コアバリューである「Build the Trust(相手の期待を超える結果を出し、信頼される)」という言葉に共感したことも大きかったです。自分自身が大切だと感じていたことを、シンプルながらコアバリューとして言語化されていたので、心にしっかり落とし込まれた、惹き込まれました。

実は、居壁は田﨑に対して転職時の諸条件を、事前に1ミリも聞かなかったという。何よりも大事にしていたことはビジョンへの共感であったことを物語るエピソードである。

3年越しで実った呼びかけ。必ず活躍できると信じて

そもそも田﨑はなぜ居壁に入社を促したのか。その鍵は田﨑自身が自社のカルチャーを十分に理解していることにもある。田﨑の入社は2015年。現在はビジネスデベロップメント室の室長任務を任されているが、以前は営業本部でグループマネージャーに就いており、部下から慕われる一方で、仲間と目指すべき価値観の歯車が合い、共通の認識があることが成果につながることも実感していたという。

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田﨑:これまで、他の知人からも転職の相談を受けることはあったのですが、カルチャーに合うかどうかは大事にしていたポイントでした。私が、ウイングアーク1stで好きなところは、出る杭がむしろ打たれないこと。そして、ヨコもタテも強固なつながりを持っているところです。より高みを目指しプロジェクトチームを結成したり、まずはやってみようとアクションを起こしやすい環境があります。こういった環境だからこそ、居壁はより活躍できるのではないかと思っていました。

居壁が入社したのは2020年1月。その3年前から声を掛け続けていたという。

田﨑:居壁とは前の職場で同僚でした。新卒の居壁が営業サポートとして同じ部署に配属され、3年ほど一緒に仕事をしました。自分が転職してからも個人的な付き合いが続き、年に2回ほどのペースで会っていました。その中でウイングアーク1stについて自然と話す機会もあり、そのたびに「良かったら入らないか?」と言い続けていました。もちろん本人の意思を尊重し無理に誘うことはしませんでしたが、私も諦めませんでした(笑)。

ひたすら居壁のタイミングを待っていたのである。ついにその想いが通じ、3年越しでようやく人事につなげたというわけである。

人生のターニングポイントで決断した入社の決め手は3つ

一方、3年超しで転職を決意した居壁は、何が決め手になったのか。当時は30歳手前、人生の大きなターニングポイントで初めての転職をどのように決断したのだろうか。

居壁:田﨑からのお誘いをお断りしていた頃は、ちょうど前職の仕事が軌道に乗り始め、実績が認められていた時期でもありました。新しい領域にチャレンジさせてもらっていたため、その環境を離れるのはもったいないと思っていました。一方で30歳を目前に控え、今後のキャリア人生を考えた時に、長期的なプランが描きづらいという悩みもあり、僕の方から田﨑に「あの話は生きていますか?」と声を掛けたんです。

居壁より6歳年上の田﨑の存在は「ノリの良い仕事ができるお兄ちゃん」的な存在。自然な流れで相談を始め、最終的に入社を決断した理由は3つあるという。

居壁:前職は営業サポートとしてプロジェクトの管理や新規事業を担当させてもらっていましたが、実は、周りからは“営業向き”と言われ続けていました。本当に向いているのかチャレンジしたかったというのが1つ目の理由です。2つ目は、ウイングアーク1stの事業の根幹にあるデータに関するビジネスを突き詰めたいと思ったからです。そして、3つ目は、オリンピックのように4年に一度転職していた田﨑が、3社目のウイングアーク1stでは4年経っても辞めない。本当に居心地が良い会社なのだろうということにも後押しされましたね。

結果、入社を決めた居壁。「間違いなく良かったと思える決断でした」と振り返る。

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逆境を乗り越えて生み出した成功体験が社内表彰へと導いた

居壁が入社した2020年は、新型コロナウイルスが感染拡大した年でもあり、リモートワークに働き方もシフトし、転職する側、受け入れる側にとっても決して簡単なタイミングではなかったと言える。

田﨑:実は、想定外に私のグループに配属されることになりました。紹介者だからといって特別扱いはしないものの、フォローの量と質は大切にしました。能力のある居壁のことですから、特段心配はしていませんでしたが、入社直後にコロナ禍という環境もあって、活躍するまでに多少時間はかかると思っていたのですが、さすがの順応力でたちまち活躍。力量の凄さにあらためて驚きました。

居壁:田﨑は優秀なマネージャーで、いつ聞いても的確なアドバイスをもらえたことは有難いことでした。会社の印象そのものもブレがありませんでした。リモートワークでも仕事がしやすく、どなたに聞いても早く優しい答えが返ってきます。入社半年ほどで周りから「入社5年のような溶け込み具合だ」と言われることもありました。それもリファラル採用であることが大きいと思います。

逆境もものともせず乗り越えた先に、2人にとって嬉しい出来事が早くも訪れる。それは居壁が入社1年目で社内表彰されたことだった。

居壁:入社当初は、自分自身にとって新しいチャレンジに取り掛かるなか、製品知識や市場分析など一定期間以上の勉強が必要なこともあり、会社の業績に即座に貢献できていないことが課題でした。そこで、田﨑に相談し、社会的な追い風もありお客様にとってコスト面でも他製品より導入しやすいと思われるクラウド製品をまずは売りましょう!ということになりました。クラウド全製品をまずは売る、という目標を年度内に達成し、社内表彰をいただきました。積み重ねてきたことが実ったので、それはもう嬉しかったです。

田﨑:居壁が結果を出し、会社から評価されることは本当に嬉しかったです。彼を紹介した僕の目に狂いはなかったです(笑)。

そして、リファラル採用の成功を象徴するこの出来事は自信から確信へと変え、それぞれ新たな目標を持ち始めている。

居壁:会社が目指す「データで社会を変革する」というビジョンは、入社したからこそ実感を伴って語れる部分があります。物事を判断する時の軸となるのがデータだと思うのです。最終的な判断は人間がすることですが、判断に至るまでの軸はデータにあります。最終的な判断を良質なものにするために、正しいデータを身近にしていく取り組みを可能にするウイングアーク1stのソリューションを皆様に届けたいですね。

田﨑:コロナ禍となりリモートワークが主流となる環境下でのリファラル採用はこれまで以上に価値があるのではないかと思っています。入社された方の立ち上がりが早いこと、ビジョンへの共感があるからこそ、仲間として受け入れやすいこともわかりました。実は、他にも仲間に誘いたい方がいるので、あらためて声を掛けたいですね(笑)。

リファラル採用は、会社のビジョンへの共感が大きな鍵になることは間違いない。加えて、互いを尊重し合う関係性が重要であることを田﨑と居壁の2人が示している。

(2021.11)