卸売・小売事業を展開するチュチュアンナが直営約250店舗における現場のデータ分析基盤構築、 2秒で売上・在庫のデータ取得が可能に

　ウイングアーク１ｓｔ株式会社（本社：東京都港区、代表取締役　社長執行役員CEO：田中 潤）は、女性用靴下やインナーウェアの企画、卸売・小売事業を展開する株式会社チュチュアンナ（以下、チュチュアンナ）が、データ活用基盤の構築にあたりデータ分析基盤「Dr.Sum」とBIダッシュボード「MotionBoard」を導入したことをお知らせします。

■背景
　チュチュアンナは、国内外に約450の直営店舗・フランチャイズ店舗を構えるほかECサイト販売も展開しています。小売事業では、取扱商品の点数が多く短いサイクルで新商品が次々に追加されるほか、店舗ごとに商品ラインアップを最適化する必要もあり、各所在庫の適正な管理が求められていました。
　従来のデータ活用基盤は、定型的な分析用の仕組みで、新たなデータ分析ニーズが生じた際に、複数のシステムから必要なデータを手作業で収集・統合した後、情報システム部門に依頼をかけて分析項目の追加開発を行う必要があり、データ集計・分析処理に時間を要していました。商品の流行や販売要件の変化が激しい状況下 、店舗でのデータ分析と活用が進まず、経験と勘に頼った運営が行われていました。そこで、誰でもできるマーチャンダイジング（MD）の実現を目指し、在庫管理の精度向上のためのデータ分析基盤の構築にあたって、Dr.Sum、MotionBoardを導入しました。

Dr.Sum、MotionBoard の導入ポイントは以下です。
・データ分析ツールの扱い不慣れな人でも使える優れた操作性
・データ処理スピードの速さ

■導入効果
　チュチュアンナでは、2023年8月の新基幹システム稼働と同じタイミングで、 Dr.SumのデータをExcelやWebブラウザーで扱うことができるDr.Sum Datalizer（以下、Datalizer）を活用したデータ分析基盤を構築し、現在直営約250店舗で導入されています。
　Dr.Sumには、各店舗の売上データ（POSデータ）など、過去３年分の売上データ約１億５千万レコードや約30万SKU（ストック・キーピング・ユニット※）分の在庫データが統合され、商品（アイテム）別、エリア別の週間の売上実績を前年比、前週比のかたちで見える化し、経営施策・営業施策の立案、改善に役立てられています。従来は定型分析データの取得に2分を要していたものが、2～3秒へと短縮され、データ取得のスピードは最大60倍に高速化され、新しいデータ分析ニーズ対する要望にも柔軟に対応できる環境が整いました。
　商品部では、Datalizerを使いアイテムを素材や靴下丈の長さといった要素でドリルダウンしそれぞれの売れ行きのトレンドを分析、データに基づいた仕入、在庫の調整や管理が実現し、各所在庫を適正に保つことが出来るようになりました。また、店舗前に設置したカメラから通行量と入店数から入店率を割り出し、それをPOSデータと突合しマーケティング施策の良否を判断するなど、データ活用の取り組みを推進しています。
　2024年9月にはMotionBoardを導入し、各店舗の店長は自店舗の状況をダッシュボード上から一目で確認できるようになりました。今後チュチュアンナは、データ分析・活用を一層高度化させ、需要予測や在庫管理の精緻化や顧客理解の深化に役立ていく計画です。
　

※SKU（ストック・キーピング・ユニット）：受発注・在庫管理を行うときの最小の管理単位

■事例紹介
https://www.wingarc.com/product/usecase/1201.html

■チュチュアンナについて
創業　　：1973年8月 
所在地　：大阪府大阪市
事業内容：レッグウェア、インナー、ウェア、服飾雑貨等の商品企画、小売、卸売
URL　　：https://www.tutuanna.co.jp/