ウイングアーク テクノロジーズ、　未公開企業としては日本最大級の償還請求権付優先株式を発行、公開に向けた財務体質の大幅な強化を実現

ウイングアーク テクノロジーズ株式会社(本社:東京都渋谷区渋谷 社長:内野 弘幸)は、2005年2月22日に、日本政策投資銀行、ゴールドマン・サックス・グループ、中央三井キャピタルより合計45億円の優先株の出資、及びUFJ銀行からの30億円の融資を通じて、75億円の資金調達を実施いたしました。本資金調達を通じて、当社の自己資本増強や債務返済、営業権の短期償却、等の財務体質の大幅な強化が実現され、独立企業としての一層の信用力向上が得られることと見込んでおります。

一般的に、MBOやスピンアウトの手法を通じた企業設立の場合、設備、土地建物等の多額の固定資産を保有しない企業(例:ソフトウェア会社を含めたサービス業等)においては、のれん代(営業権)計上が比較的大きくなる傾向があり、営業権償却負担の影響に対する適切な対処が重要な経営課題となります。営業権償却は実質的なキャッシュアウト等を伴わない見た目の費用計上であり、当該企業の収益力が正確に反映されない要因となり得ます。これまでも、同様の課題を有する企業にとって、上場等に向けた共通の課題となっております。なお、海外では会計処理基準上、買収に伴い発生した営業権償却の必要はなく、また、本邦においては、大規模な上場企業の場合、買収時の一括償却などの処理を通じて、当該課題に対処する例が見受けられます。

このたび、当社は、当社の高い営業収益力、及び、国内の最有力プライベートエクイティ・ファンドのひとつであり当社の筆頭株主である(株)アドバンテッジパートナーズの資金調達力を背景に、日本政策投資銀行、ゴールドマン・サックス・グループ、中央三井キャピタル、UFJ銀行より償還請求権付優先株式を中心とした資金調達を実施し、自己資本の充当と営業権の早期償却を実現致しました。各有力金融機関からの支援に基づく本取り組みは、本邦における当該課題に対する解決策の一つの事例となりました。

本資金調達の結果、当社の経営上、以下の様な効果が得られることを想定しております。
1) 自己資本の増強及び自己資本比率の改善:資金調達を通じ、45億円の自己資本増強、及び、大幅な債務返済を実施致しました。また、自己資本比率の向上も実現しております。
2) 営業譲渡時に発生した営業権全額の早期償却実現、及び、財務諸表等への営業収益力の正確な反映:2年後には営業権が全額償却され、当社の経常利益や当期純利益が、正確な収益力を示す指標となります。

今回の資金調達による財務基盤の安定により、上場の早期実現をはかる一方、企業のミッションクリティカルな基幹システムを支える価値あるソフトウエアとして市場に受け入れられる強固な事業体制をいっそう充実させ、国内市場の拡大とグローバルな市場に向けた展開を積極的に推進していきます。

＜補足＞
＜ウイングアーク テクノロジーズ株式会社＞
設立 : 2004年3月
代表取締役社長 : 内野 弘幸
本社 : 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2-15-1 渋谷クロスタワー10F
URL : http://www.wingarc.com/
・ ウイングアーク テクノロジーズは、2004年3月24日に、社名を「ウイングアーク テクノロジーズ株式会社」としてスタートいたしました。
・ ウイングアーク テクノロジーズは、1993年に翼システム(株)の帳票ツールの開発、販売を担当する事業部としてスタートしました。大手SI企業/情報システム部門が取り組む業務アプリケーション開発の効率化をはかるため、「帳票/レポーティング」分野に特化した基幹系帳票OUTPUT環境を構築するツール「Super Visual Formade(以下、SVF)」をはじめ、「Report Director Enterprise」、非定型帳票OUTPUTのためのデータ活用、多次元高速集計検索を可能にする「Dr.SumEA」を開発・販売します。「SVF」は、帳票システムの分野での開発効率化で高く評価され、この10年間で製造、流通、金融、サービスなどの各業態、大手上場企業や官公庁、大手SI企業などおよそ11,000社に納入実績があり、Webシステムにおいてはサーバライセンス数で約9,000サーバ採用されています。「Dr.Sum」製品は、BI市場においてリリース以来約3年間で 採用企業770社・950本の実績を数えます。

＜株式会社アドバンテッジパートナーズ＞
設立 ： 1992年12月
代表者 ： 共同代表パートナー 笹沼 泰助／リチャード・エル・フォルソム
本社 ： 〒100-6112 東京都千代田区永田町2-11-1　山王パークタワー12F
URL ： http://www.advantagegroup.co.jp/
アドバンテッジ パートナーズは、1997年に日本最初のバイアウト・ファンドを設立した、日本におけるプライベートエクイティ投資のパイオニアです。豊富な経営コンサルティング経験に基づく投資先の経営改善・支援を重視するスタイルに特色があり、マネジメント・バイアウト（Management Buy-out）やマネジメント・バイイン（Management Buy-in）などの手法による投資を積極的に行っており、これまで15社の投資実績があります。

＜日本政策投資銀行＞
設立：1999年10月1日
総裁：小村　武
本社：東京都千代田区大手町１丁目9番1号
HP：http://www.dbj.go.jp/

＜ ゴールドマン・サックス証券会社 ＞
設立：1974年1月
社長：持田昌典
　　　トーマス・K・モンタグ
住所：106-6147　東京都港区六本木６-10-1　六本木ヒルズ森タワー
URL：http://www.gs.com/japan/
ゴールドマン・サックス証券会社はニューヨーク証券取引所上場の世界最大手の投資銀行、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの子会社。
1974年に東京駐在員事務所開設、1986年に外国証券会社として初めて東京証券取引所の正会員となる。
投資銀行かつ証券会社の機能を有し日本の企業､金融機関､政府機関､個人顧客に対して、幅広い金融サービスを提供している。

＜ 中央三井キャピタル ＞
設立 ：2000年3月1日
代表者 ：大槻　祐二
本社 ：東京都中央区日本橋室町3－2－8　三信室町ビル9F
URL ：http://www.cm-capital.com
中央三井キャピタル株式会社は、中央三井信託銀行株式会社の100％子会社として2000年3月に設立されたプライベートエクイティ分野の専門投資会社です。
ベンチャー企業への投資から、中堅企業等の資本再構築ニーズに対応する投資、企業買収案件への対応等広範な領域での投資実績を保有しています。
中でも、本件取組を行った「アクイジションファイナンス」の領域では、数少ないプロバイダーとしての地位を確立しつつあります。

＜株式会社UFJ銀行＞
設立 ：2002年1月15日
頭取 ：沖原　隆宗
本店 ： 〒460-8660　名古屋市中区錦3-21-24
URL ：http://www.ufjbank.co.jp/