CTOインタビュー
モノづくりへのこだわりを
発揮できる環境で、
「世界を変えるサービス」
を作りませんか。
Profile
1981年東京生まれ。大学時代にはスーパーコンピュータを駆使した遺伝子解析に打ち込み、遺伝子操作プログラムで特許を取得する。SIerにて大手企業向け生産管理パッケージシステムの開発を経験したのち、ベンチャー企業に転職。自ら高品質パッケージ製品を開発し、営業から開発まで幅広く取り組む。2010年にウイングアーク(現ウイングアーク1st)に入社後は製品開発をメインに手掛け、2016年にウイングアーク1st執行役員CTOに就任。2021年より現職。最近の趣味は機械工作、金属加工。2021年には自社主催のビジネスイベントにて、製品デモとして自らが開発した「勉強中にあくびをした息子の動きを自動追尾して口にミントタブレットを放り込む装置(中段右写真)」を発表。
今こそ、データの新時代を
切り拓くとき
2020年に始まった新型コロナウイルスの流行に伴い、企業のコンピューティング環境は劇的な変化を遂げつつあります。その一つが、クラウドシステムの普及です。場所にとらわれないリモート勤務が一般化したことにより、これまで自社でサーバ等のハードウェアを保有する「オンプレミス環境」にこだわっていた企業も、急速にクラウド環境へ移行しています。そこで起こることこそ、これまで人々が経験したことがない、「データの大規模集約」。日本中、世界中に分散していたデータが、一つのクラウド内に集まるということが起こり得るのです。
この巨大なデータをどう活かすのか。それがビジネスにおける新たな重要課題となることは間違いありません。従来、企業はデータを意思決定の道具(=武器型データ)として主に活用してきましたが、今後はデータを第三者と積極的に流通することによって価値を生み出す(=通貨型データ)ことになるでしょう。たとえばこれまで郵送やファックスでやり取りしていた請求書をクラウドプラットフォームで送受信すれば、企業は貴重なマンパワーをより価値ある業務に集中させることができます。これが実現すれば、ビジネスの在り方を一変する革命となるでしょう。今こそ、「The Data Empowerment Company」を掲げ、データを駆使したイノベーションに取り組み続けてきた当社の技術が必要とされているのです。
ウィングアーク1stが求めるエンジニア像
私たちは今、データの価値に革命を起こそうとしています。まだ誰も経験したことがない、大きなチャレンジです。しかしそれを実現するためには、アイデアを具現化し、サービスを生み出すエンジニアの力がもっと必要なのです。では、どんなエンジニアを私たちは求めているのか。私が重視することは「モノづくりが大好きであること」と、「自分の技術を誰かのために役立てたいと思っていること」の二つだけです。それさえ当てはまれば、あとはどのようなキャラクターであっても構いません。
いわゆる「オタク」な人も、もちろん歓迎です。私自身、子供の頃からモノづくりが大好きでした。今は立場上、自分でコードを書くことは我慢していますが、休日には趣味で自らアルミニウムを削って機械を作っているほどの技術オタクです。ちょっと不器用でも、技術が好きでたまらないという情熱を持った人がのびのびと活躍し、適正に評価される。私はウイングアーク1stをそういう会社にしたいといつも考えていますし、事実、エンジニアを尊重するカルチャーが根付いているとも感じます。
エンジニアを尊重する文化と制度
私が入社した2010年の時のこと。あるパッケージ製品のリリースを目前に控えており、入社して数日目の私が製品のエンジン性能を高める技術について、当時のプロダクト責任者だった田中(現社長)に意見を言ってみたことがあります。すると翌営業日にはそのアイデアが採用されることになり、急遽私が新エンジンの開発を任されることになったのです。その経営判断の速さと大胆さ、そして何より技術を重んじる社風に私は感動しました。
10年以上経った今も、「技術」と「技術者」を大切にする社風は変わりません。制度面では当時と比較してさらに向上したと思います。たとえば当社では、使用するPCをエンジニア自身が選べます。なぜならPCはエンジニアにとって、武士の「刀」のようなもの。少し高額でも、本人が最も高いパフォーマンスを発揮できる機材を支給します。さらにエンジニアを尊重するうえで一番大切なこととして、私たちはエンジニアの「こだわり」を徹底的に応援します。たとえば、あるシステムにおいて市場から求められている一般的な処理速度が「1秒以内」だとします。でも、エンジニアには「0.1秒の処理速度を目指したい」という強い意志がある。普通ならまず「無駄なことはやめろ」と止められるところですが、当社では「面白い、やってみよう」と応援するのです。
それができるのも、我々が顧客の仕様通りに開発するSIerではなく、自らサービスを開発している会社だから。さらに当社が、目先の利益よりも「長期的な視点で基礎技術に投資すること」を重視する会社だからです。市場調査で需要を予測して「売れそうなものを作る」より、エンジニアの情熱で「未来を作ってしまう」ほうが手っ取り早い。そういう環境でこそ、エンジニアはプライドをもって自らの仕事に打ち込めるのだと、私は信じています。